バリアフリー宿泊で使える自治体や旅行支援制度

介護者・支援等

年々注目が高まる「バリアフリー旅行」。高齢者や障がいを持つ方、付き添いのご家族が安心して旅行を楽しめる環境が少しずつ整ってきました。

とはいえ、「どんな支援があるの?」「申請が大変そう…」と、実際に一歩踏み出せない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、2025年4月現在の情報として、自治体や民間団体が提供しているバリアフリー宿泊向けの支援制度や、その活用法をまとめました。


バリアフリー旅行を支援する制度とは

バリアフリー旅行をもっと身近にするために、国や自治体、民間団体がさまざまな支援制度を用意しています。対象になる条件や、利用のポイントを知っておくだけで、旅のハードルがぐっと下がります!

障害者手帳で受けられる特典

障害者手帳(身体・精神・療育)を持っていると、さまざまな割引や優遇制度を受けられます。

  • 公共交通機関の割引(JRやバス、飛行機など)
  • 宿泊施設での割引
  • 観光施設・美術館・博物館などの入館料減額
  • 駐車場の無料利用や優先スペース確保

宿泊に関しては、一部のバリアフリー対応ホテルが障害者割引を導入している場合があります。
また、付き添いの介助者1名分まで適用されるケースもありますので、詳細は事前に確認しましょう。

地方自治体の助成制度

多くの自治体では、地域の高齢者や障がい者の外出支援を目的とした旅行助成制度を設けています。

例えば…

  • 東京都福祉保健局:「障害者の社会参加を支援する旅行費助成」
  • 大阪市:「在宅障がい者の社会参加促進事業」
  • 名古屋市:「重度障がい者旅行費助成」

支給内容は自治体ごとに異なりますが、泊費の一部助成や、タクシー・福祉バスの利用補助などが含まれることもあります。

中には毎年更新される制度もあるため、最新情報は各自治体の福祉窓口や公式HPでチェックしてください。

民間団体のサポート例

民間団体やNPO法人でも、障がい者や高齢者の旅行支援を行う団体があります。

代表的な例としては、

  • 日本バリアフリー観光推進機構:情報提供、モデルルート紹介
  • ANAバリアフリー旅行センター:飛行機を使った介助付き旅行のプランニング
  • ユニバーサルツーリズム推進団体:専用の介助スタッフ派遣や、現地案内の提供

また、旅行会社(HISやJTBなど)もユニバーサルツーリズム専用プランを用意していることがあります。


利用方法と注意点

「せっかくの制度、使いこなしたい!」という方のために、利用時に気をつけたいポイントをまとめました。

申請時期と必要書類

支援制度を利用するためには、事前申請が必要な場合がほとんどです。

必要書類の例:

  • 障害者手帳のコピー
  • 利用申請書(自治体指定の様式)
  • 旅行の予定が分かる資料(予約確認書など)

申請締切が出発の1ヶ月前など、かなり前倒しのスケジュールで設定されている場合もありますので、事前の確認が必要です。

対象となる宿泊施設の条件

助成制度の中には、対象宿泊施設が限定されているケースもあります。

例えば、

  • 自治体と提携している宿泊施設に限る
  • バリアフリールームを有する宿に限る
  • 県内・市内に宿泊する場合のみ対象

といった条件付きで、他の宿は対象外ということもありますので、気をつけてください。

予約前に確認すべきこと

制度を活用したい場合は、宿泊予約前に制度利用の可否を確認することが鉄則です!

  • 自治体への問い合わせ
  • 宿泊施設へ「助成制度の対象か?」の確認
  • 支払い方法の確認(立替精算 or 事前減額)

中には、「予約してから申請したら使えなかった…」なんてケースもあります。
“申請→確認→予約”の順を守るようにしましょう。


お得に旅を楽しむためのポイント

せっかくなら、助成制度を活用してもっとお得に、楽しく、安心して旅を楽しみたいですよね♪
以下のポイントを押さえておけば、旅の計画がスムーズになります。

キャンペーンとの併用は可能?

自治体の助成制度と、国や県の観光キャンペーン等を併用できる場合もありますが、

  • 一部は「併用不可」
  • 支給対象が重複する場合は「高い方のみ適用」

といったようなルールがあるので、事前に必ず確認してください。

家族分の助成はある?

助成の対象は「本人のみ」の場合が多いですが、介助者1名まで含まれるケースもあります。特に、高齢者や子どもが同行する場合は、付き添いの負担も考えると大きな支援になります。

また、一部自治体では「家族旅行支援」など家族全体に対する支援制度もあります。

宿選びで失敗しないコツ

バリアフリー対応の宿を選ぶときは、次の3点を確認するのがおすすめです。

  1. 段差がない/エレベーターがあるか
  2. バリアフリールームの詳細(広さ、トイレ、風呂)
  3. スタッフの対応力(介助経験があるか)

最近は、公式サイトにバリアフリー設備を掲載している宿も増えてきましたが、写真だけではわからない部分もあるので、事前に電話で確認すると安心です◎

また、口コミやバリアフリー専用サイトのレビューも参考になります!


まとめ:支援制度を賢く使って、安心で楽しい旅を♪

バリアフリー旅行を支える制度は、まだまだ知られていないものも多いですが、知っているだけで「行けなかった旅行」が「行ける旅行」に変わることもあります。

しかも高齢化社会への対応として、自治体の取り組みもどんどん進化しています。

ぜひ、制度を上手に活用して、安心・快適・お得な旅を楽しんでください。

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