家族旅行や介護を伴う外出で「バリアフリー宿」に宿泊する際、つい本人の使いやすさばかりを気にしてしまいがちですが・・・
実は、付き添う介助者にとっても「使いやすい宿かどうか」はとても大切です。
例えば…
・介助がしやすいベッドの配置になっているか?
・浴室で二人ともが安心して動けるスペースがあるか?
・ご飯の時間に余裕があるか? etc…
今回は、「介助する側もホッとできるバリアフリー宿」の条件について、3つの視点から深掘りしていきます。
介助者が感じる「ありがたい設備」
二人で使いやすい浴室・トイレ
介助中に最も神経を使うのが「浴室」と「トイレ」です。
特に車椅子利用者や高齢の方のサポートは、
・スペースの広さ
・手すりの位置
・滑りにくい床材
このあたりがとても重要です。
さらに、介助者目線でありがたいのは、“二人で入ってもゆとりのある設計”になっていること!
- 洗い場と浴槽が分かれていて、イスを置けるスペースがある
- トイレと洗面所の間に段差がない
- 車いすのまま入れるトイレが部屋の中にある
こういった工夫があると、「お互いに無理なく動ける」「転倒のリスクが減る」など、
介助者も精神的にゆとりを持ちながらサポートができます。
ベッドの配置と動線
意外と見落としがちなのが「ベッドの配置と室内の動線」です。
介助するには、
- ベッドと壁の間に人が立てるだけのスペースがある
- 車いすでの乗り降りや移乗がスムーズにできる高さと配置
- 夜間に起きたときでも電気のスイッチが手の届く場所にある
など、実際の動きを想定した設計がポイントです。
また、ツインベッドの場合、ベッドの間隔を調整できる宿だと本当に助かります。
「介助側も身体をねじらずに動ける=腰痛のリスクも軽減」につながるんです!
介助しやすい食事会場のレイアウト
旅行の楽しみといえば「食事」ですね。
でも、介助者にとっては「一緒に食事できる空間づくり」が重要です。
- 車いすごと着席できるテーブル配置
- 周囲との間隔が広めで移動がしやすい
- スタッフが柔軟に席の変更に対応してくれる
こういったレイアウトの宿では、
「料理を取りに行く間にスタッフが見守ってくれる」「必要なときにさりげなく手伝ってくれる」など、付き添いにやさしいホスピタリティを感じられます。
心身ともに安心できるサポート体制
介護資格を持つスタッフがいる宿
「介護福祉士やヘルパー資格を持つスタッフがいる」という情報は、付き添う人にとってものすごく心強いポイントです。
宿泊中に
- ベッドへの移乗を手伝ってもらいたい
- 食事時に一時的に介助してほしい
- 緊急時に落ち着いて対応してもらいたい
こうしたニーズに的確な対応ができるスタッフがいると、介助者の心理的なプレッシャーがかなり軽くなります。
スタッフによる簡単な説明やサポートでも、「誰かが見てくれている」というだけで安心感が違います。
緊急時の対応マニュアル
体調が急に悪化したときなど緊急の場合、
・どうすればいいのか
・誰に連絡するのか
・宿にどんな備えがあるのか
が明確だと、介助者は判断に迷わず行動できます。
- AED設置や救急車の手配に慣れている
- 最寄りの病院までのアクセスが明示されている
- 24時間フロント常駐&夜間緊急コールボタン設置
こういった体制を整えている宿は、「いざという時に頼れる場所」としてリピーターも多い宿です。
看護師常駐の施設の魅力
医療的ケアが必要な方との宿泊では、看護師が常駐している宿がベストです。
例えば
- 呼吸器管理が必要な方
- 食事介助や排泄介助に不安がある方
- 高齢の家族との三世代旅行 など
少し専門的な対応が必要なケースでも、看護師がいる宿なら旅行のハードルがぐっと下がります。
最近では、リハビリセンター併設型や福祉旅館など、医療と観光が融合した新しいタイプの宿も増えています。
実際に介助者がすすめる宿の特徴
ここでは、実際に付き添い経験のある人たちが「本当に良かった」と感じた宿の共通点をご紹介します。
過去に利用して良かった宿
介助者に人気が高い宿には、こんな特徴があります。
- 到着時にスタッフが車いすの手配を手伝ってくれた
- 夕食・朝食の時間が選べて、無理のないスケジュールが組めた
- 館内移動が全てスロープ or エレベーターで完結
上記のような宿は介助者にとっても安心で、介助の心強い味方となります。
介助者がリラックスできる工夫
「介助者だって、旅行中ホッとしたい!」
そんな願いをかなえてくれるのが、下記のようなちょっとした気配りです。
- 大浴場やマッサージサービスが充実していて、交代で休める
- ラウンジでコーヒーや軽食を楽しめるスペースがある
- 朝食後に少しゆっくりできるチェックアウト時間(11時以降など)
付き添いながらも、自分の時間が取れるだけで、介助する側の気持ちもずいぶん軽くなります。
リピーターが多い宿の理由
口コミを調べてみると、リピーターの多い宿にはこんな共通点があります。
- スタッフの対応が一貫して親切
- バリアフリー設備が毎年更新されている
- 利用者の声をもとに改善が続けられている
「また来たい」と思えるのは、ハード面だけでなく、ホスピタリティが整っている宿です。
介助者自身が、「ここならまた安心して来られる」と感じた証拠ですね!
まとめ:介助する人も安心できる宿こそ、最高のバリアフリー宿
バリアフリー宿というと、つい「利用者本人が快適かどうか」に目がいきがちですが、付き添いの方が安心して過ごせる環境があるからこそ、旅は快適になります。
- 浴室・ベッド・食事会場の使いやすさ
- スタッフの介助力や緊急時の備え
- 心の余裕を生む“ちょっとした癒し”の工夫
これらがそろっている宿は、「介助者にも優しい宿」=本当に信頼できるバリアフリー宿と言えますね!
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